歯茎が腫れる、血が出る、ぷよぷよする
はぐきの出血は要注意サイン


成人が歯医者に行くとかなりの高確率で「あー、歯周病ですね」と言われます。
一説には日本国民の成人8割が歯周病と言われているので歯医者にとって歯周病はとても馴染みのある病気の1つです。
ライオン株式会社のテレビCMで1964年に誕生したあの名台詞、「リンゴをかじると血が出ませんか?」は歯周病の症状を端的に説明した秀逸な台詞で、歯周病の症状を完結に表現しています。歯茎から血が出るという事は普通に考えれば異常事態なのですが、痛みはないし不具合もなく、ただリンゴを囓ったり歯磨きをする時に血が混じるだけなので放置する人がとても多いです。
しかし歯周病の初期症状を放置すると、その人の生涯ずっと歯周病はつきまとってきます。
軽い刺激(リンゴをかじる程度)にも関わらず出血するという事は高確率で進行性の歯周病です。
歯と歯茎の隙間や溝の部分に沈着したバイ菌をやっつけようと血液が白血球に召集をかける事から歯周病はじまります。バイ菌との戦いが歯茎で繰り広げられた結果、炎症が引き起こされてその部位に血液がたまり、病巣は拡大します。結果、歯茎が腫れる、少しの刺激で血が出る、歯茎がぷよぷよと赤く腫れるなどの症状が引き起こされます。
何とこの間、痛みはほぼありません。
早く歯医者を受診するべき5つの歯周病サイン
1、出血
歯や歯茎からの出血はお口の重大なトラブルの前兆です。
2、歯茎の腫脹(腫れ)
腫れている事を自覚出来るという事は、何らかのバイ菌が広がっていると考えられます。
3、口臭
口臭の原因はお口の中のバイ菌が原因である事が多く、歯周病や虫歯が疑われます。
4、歯のぐらつき
歯がぐらつくという状態は緊急事態です。
5、なんとなく感じる違和感
言葉で説明は出来ないけどなんとなく感じる違和感は要注意。
歯が抜ける原因の37%は歯周病(公共財団法人8020推進財団調べ)
適切な時期に治療をしないとほとんどの方は40代以降に歯を次々と失います。
事実当院に新規来院される患者様の大半は歯周病を患っており、その中の何割かの方は抜歯が必要な所見が出されます。もちろん患者様は「抜きたくない」と言われますし、「抜かずに治して欲しい」という要望を出され方が多いです。
当院の方針として全力で「残す」治療に取り組むのですが、運良く長持ちしたケースもあれば残念ながら治療の甲斐なく短期間で再び抜歯を打診するケースも少なくはありません。
天然歯(自分の歯)は最後のひと踏ん張りが効くので想像以上に長持ちするケースもありますが、毎回そう上手くいくわけではありません。歯周病治療に関しては手間と時間を双方ともに(医院・患者)かけないと改善しずらいのが現実です。
だからといって歯周病を解決せずに口腔内に健康をもたらす事は絶対にあり得ません。


坂井歯科医院の歯周病治療の流れ (保険適応)
1、初診来院~検査
お口の中全体の状態を調べて、「歯にぐらつきが無いか」「歯ぐきから出血がないか」「歯周ポケット(歯と歯ぐきの溝)はどれくらいの深さがあるか」を最初に調べます。
また、歯のぐらつきや出血が「かみ合わせ」や「虫歯」によるケースもあるので併せてそれらも調べます。レントゲン撮影や口腔内写真の撮影等も行う必要があるので行います。
2、ブラッシング指導~歯石除去
腫れている歯ぐきを引き締めないと歯周病は改善しません。その為のポイントなるのがブラッシング指導です。ご自宅での歯磨きの正しい方法をご指導する事で徐々に歯ぐきが引き締まります。
並行して歯石を除去いたしますが、歯石の量が多い方は回数がかかります。お痛みを感じる事がないように最大限の配慮を致しますので、歯石除去が苦手な方でも安心して施術を受けて下さい。
3、再検査~歯周病治療の方針確認
多くのケースで「1」から「2」を経る事で改善が見られます。しかし、重度歯周病のケースにおいては更なる治療を進める必要があるのでその為の評価をこの段階で行います。
場合によってはより積極的な「歯周外科治療」や歯周病の細菌叢に直接アプローチする「※ 歯周病内科治療」を検討します。口臭検査やサプリメントを用いた治療も検討範囲内にございます。
※ 歯周病内科治療は自由診療となります。
4、改善後はメインテナンスへ移行
歯周病が改善するとお口の中は相当すっきりするはずです。その状態を維持する為には少なくとも3ヶ月毎のメインテナンス・クリーニングが必要ですので定期的な通院を推奨しています。
メインテナンス・クリーニングのメニューは対象患者さまの状態により変わりますが、3割負担で3500円前後を見ておいて頂ければ宜しいかと思います。
5、改善後も定期的に検査を
歯周病は治療しても完全に消える事はなく、むしろ半年も放置すれば再発する可能性がとても高い病気です。メインテナンスを3ヶ月毎に受けると共に12ヶ月の1回は定期検査を行いましょう。
当院は歯周病治療のプログラムを様々な形でご用意致しております。
歯周病を本気で改善したい人はご来院ください
当院の歯周病治療の方針はデブライドメント(プラークを除去する治療)を中心とした歯周病の改善治療を採用しており、ルートプレーニングやフラップ手術は少なくとも治療初期段階においては採用しておりません。
イメージとしては「歯周病内科治療」です。
少しずつ口腔内の環境改善を担当の歯科衛生士と相談しながら図っていき、最終的に口腔内の細菌叢を善玉菌優位に立たせて歯周病の進行を抑制する事を目的としています。結果として患者様は痛みが少なく治療を受ける事ができ歯周病が悪化しにくい口腔内環境を手に入れる事に成功しており、年間3000名を超す方が当院のメインテナンスを繰り返し受診されております。
また、歯周病の進行に合わせた改善治療プログラムも提案しておるので、「生涯最後の歯周病治療」を目指したプログラムから、現在の状態を出来るだけ悪化させない予防プログラムまで患者様が選択する事が可能です。
歯周病は悩んでいる間にもどんどん症状は悪化し続けますので、歯周病を本気で改善したい人はご来院ください。
歯周病改善に向けてご一緒に本気で取り組みませんか。