2020.10.21 再編集
こんにちは、坂井歯科医院の今道です。私には日本で英語の先生をしているジョンというアメリカ人の友達がいて、先日ジョンから相談を受けた内容を今回のブログにしたいと思います。
ジョンは日本に来て3年、英語教室の先生をしていて、小さなお子さんから大人の方まで指導をしています。様々な生徒さんが通っていて、今回ジョンに相談されたのは生徒さんのことでした。
(ジョン)僕はすごく悩んでいることがあるんだ
と深刻な顔をしながら私に話かけました。
(ジョン)僕の生徒の若い女性なんだけど、口臭がきつくて授業中辛いんだよ。どうして日本人は口臭がするの?歯磨きしていないの?
綺麗好きで清潔、律儀な日本人と思っていたジョンはショックを受け、海外では顔や体を近づけスキンシップをとる習慣があるので、お口のケアにはとても神経を配ることを教えてくれました。日本人は身だしなみとしておしゃれをし、女性ならメイク、男性なら髭を剃ることはしますが、エチケットとして口臭対策を徹底する人は少なく、口臭の対して無頓着なことが分かります。
息のにおいは自分では気づきにくいですが、息がにおう方は多くいて、皆様も身近に口臭がするなぁと思うことはあるけれど指摘する勇気を持てないでいると思います。
しかし、口臭は他人に与えるダメージも大きく、不快な思いをさせてしまうのも事実ですし、口臭をそのままにしておくことにより、自分自身の評価を下げることにもなり得るのです。例えば、とてもカッコよくて、おしゃれで、大好きなアイドルがいて、握手会に参加した時、アイドルの息がくさかったら、とてもショックを受け、印象は一変し、好きではなくなるかもしれませんよね。
それと同じように、口臭が原因で面接がうまくいかない、恋愛がうまくいかないこともあるということであり、自分にもマイナスになるのです
口臭の原因について考えていきましょう。
1、虫歯
虫歯になると穴があき、中が腐っていくため臭くなりますが、日本人は「痛くなってから歯医者に行けばいい」と虫歯を放置する人が多くいるため、虫歯が原因の場合もあります。
2、歯周病
口臭の原因で一番多いのは歯周病で、お口の中のばい菌が出すガスがにおいの元になっています。ご自身が歯周病と認識されている方が少ないですが、成人の8割が歯周病と言われています。
3、舌苔
舌の上に溜まった汚れは、白い苔のように見えることから舌苔と言い、舌の表面はボコボコと凹凸があり、ばい菌や食べかすが溜まっていて歯と同じように汚れているのが原因でにおいを放ちます。
口臭の原因への対処方法
1、歯科医院での受診
虫歯も歯周病も自分では分からないことが多く、特に歯周病は痛みも症状もほとんどなく進行していくため、歯科医院でレントゲン撮影や歯周病の検査をして調べることが必要です。
2、治療
虫歯や歯周病があれば治療を受けましょう。治療を中断すると、口臭がさらにひどくなったりすることもありますので、最後まできちんと治療を受ける事が大事です。
3、定期的なメインテナンス
歯周病は完治が難しく、一時的に良くなっても再発する病気ですので3ヶ月〜半年おきに歯石をとり、メインテナンスを行ことで歯周病が悪化しないように予防することが大切です。
4、舌のケア
舌も歯と同じように磨かなければならないのですが、歯ブラシでゴシゴシせずに、舌専用の清掃器具「舌ブラシ」を使用します。
寝ている時は唾液の分泌が少なく、お口の中のばい菌が1日の中で最も多くなるので、朝起きてお水や朝食などと一緒に飲み込まないように舌ブラシは1日1回朝起きてすぐのタイミングで行うのが良いです。
症状が出てから歯医者に来られる方が多いですが、海外では歯が悪くならないように歯医者に通う習慣があり、口臭がする、しないの差もこういった部分の違いなのかもしれません。日本は海外から旅行に来られる外国人も多いので、口臭で笑われないよう口腔ケアを行いましょう。
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