平均感染者数激減
こんにちは、香里園にある坂井歯科医院の今道です。
今年の8月には新型コロナウイルス感染症の感染者が2万人を超える日もあったものの、10月の中旬からは感染者数が減少しはじめ、現在では1日の平均感染者数が100人を切るときもあります。
新型コロナウイルス感染症が蔓延しはじめてから不要不急の外出を控えたり、友人と会う機会がなくなったりと寂しい日々が続いていましたが、以前のようにとはいきませんが少しだけ安心して外に出れるような気がしています。
新たな変異株
日本では新型コロナウイルス感染症が少し落ち着きをみせていて誰もがこのまま収束することを願っていたと思いますが、海外では新たな変異株が流行しているというショッキングなニュースが入ってきました。
今まで第4波で猛威をふるったイギリス由来の「アルファ株」、第5波で最大の流行を引き起こした「デルタ株」など、これまで日本国内では様々な変異株が確認されていました。
今年の夏以降、世界で検出されている新型コロナウイルスは感染力が強いデルタ株にほぼ置き換わっていて、日本でも第5波以降ほぼ完全にデルタ株に置き換わっています。
現在世界各地で感染者が確認されている新型コロナウイルス感染症の新たな変異株は「オミクロン株」と言い、これまでデルタ株より感染力の強い変異ウイルスはありませんでしたが南アフリカではオミクロン株に置き換わっているとされています。
日本国内でオミクロン株確認
11月28日、国立感染症研究所はオミクロン株を懸念される変異株であると位置付けていて警戒を高めていましたが、同月30日に日本国内でもオミクロン株に感染した最初の患者さんが確認されています。
日本国内最初の感染者はナミビアから入国した外交官で、その後南米ペルーから入国した20代男性から国内2人目のオミクロン株が確認され、イタリアに滞在歴のある30代の男性から3人目のオミクロン株が確認されました。
オミクロン株国内3例目の男性は日本人であることが分かっていて、国内で日本人がオミクロン株に感染していることが確認されたのは初めてで、みなさんの不安も大きくなってきているのではないでしょうか。
オミクロン株は今までで最も感染力の強い変異ウイルスなのか、オミクロン株で第6波が起こり得る可能性はあるのかなど、みなさんも気になっていることがたくさんあると思います。
2021年12月現在、解っている情報まとめ
残念ながらオミクロン株について全てのことが分かっているわけではなくまだまだ解明されていないことが多いですが、現在分かっている情報をまとめていきたいと思います。
- ここ最近まではほとんどデルタ株だった
新型コロナウイルスはこれまで様々な変異を繰り返していて、感染力の強いものや病原性が高く感染した場合には重症化しやすいものなどがありましたが、その中でもこの夏以降世界の新型コロナウイルス感染症のほぼ全てを占めていたのがデルタ株です。
この2カ月間、世界中の研究機関から新型コロナウイルスの遺伝子配列が登録されるサイトに報告されたウイルスは99.8%がデルタ株であり、一時は南米などから報告されていたラムダ株やミュー株の感染が広がるのではないかと言われていましたが、結果南米でもデルタ株が優勢のままでした。
- その後オミクロン株の報告が相次ぐ
オミクロン株が初めて報告された南アフリカではそれ以降デルタ株をしのぐ勢いでオミクロン株の感染の報告が相次いでされていて、デルタ株よりも感染力が強いのではないかと警戒されています。
オミクロン株の遺伝情報を調べてみるとこれまでの変異ウイルスよりも新型コロナウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質の変異が30ほど多いことが分かっていて、これはウイルスが細胞に感染するときの足がかりとなる部分なので、より感染しやすい状態である可能性があるとされています。
- 抗体の攻撃から逃れる変異発見
オミクロン株は抗体の攻撃から逃れる変異も見つかっているため、WHOはオミクロン株を最も警戒度が高く「懸念される変異株=VOC」に位置付けているとのことです。
- 第6波の懸念が浮上
最初に述べたように日本国内は現在、新型コロナウイルスの感染者数が去年の夏以降最も少ない状態で落ち着きをみせているのですが、専門家らは第6波が起こるおそれがあると指摘しています。
理由としては、ワクチン接種から時間が経ってしまっていて効果が弱まることや冬になり気温が下がって感染が拡大しやすい室内の閉め切った環境での活動が多くなることなどが挙げられています。
専門家らはオミクロン株の感染力が強かった場合には、ただでさえ感染拡大しやすい季節に第6波として広がってしまい、大きな感染拡大に繋がることを警戒しています。
- 引き続き感染対策を
多くの人が感染してしまうと重症化しやすい人に感染が広まり、第5波で経験したように医療が逼迫され危機的状況に陥る可能性もあるため、気を緩めずこれまで通り感染対策を行うことが求められます。
オミクロン株は感染力が強いものの、重症化するかどうかは12月初旬の段階では見極められませんが、今後も研究が進められていきWHOや国立感染症研究所などから情報を発信してくれます。
オミクロン株について様々なことが解明されるまで私たちはワクチン接種の推進やマスクの着用、消毒、密を回避するといった今までと変わらない感染対策をしっかりと行っていきましょう。
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