インプラントの寿命は何年?

インプラント
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こんにちは、香里園にある坂井歯科医院です。

私は高校生の時まで吹奏楽部に所属しており、両親に買ってもらったフルートを大切にしていましたが、吹奏楽部を退部してからフルートは押入れの中で眠ったままでした。

最近社会人の楽団に入りフルートを再び始めたのですが、押入れからフルートを引っ張り出してみると、長期間放置されたフルートは劣化してしまい、修理が必要な状態になっていました。

私の青春時代を一緒に送ったフルートを放置してしまったこと、両親に高いお金を出して買ってもらったのにこのような状態になってしまっていたことに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

修理とメンテナンスで高額な金額がかかりましたが、私のフルートはまた手元に戻ってきてくれて、これからは定期的にメンテナンスを行い、たくさん吹いて長く大切にしたいと思っています。

大切なものや思い入れ深いものはいつまでも大切にし、長く使っていきたいと思いますし、みなさまも大切にされているものがあるのではないでしょうか。

歯科医療従事者としては物だけではなくお口の中も大切にし、長く健康を維持してほしいと願っています。

当院でインプラント治療を受けられる患者さんの術前のご説明でもよくある質問にひとつが「インプラント治療はどのくらい長持ちしますか?」という内容です。

現在歯を失ってしまった後の治療方法としてインプラント、ブリッジ、入れ歯がありますが、患者さんひとりひとりのお口の中の状態やお身体の状態によって異なりますが、坂井歯科医院では基本的にインプラントを推奨していて、インプラントとは歯が無くなった部分にチタン製のインプラント体と呼ばれるネジを埋入し、インプラント体を土台に人工の歯を取り付けて治療をするものです。

インプラントの寿命とは一般的にはインプラント体のネジの部分が撤去されるまでの期間のことで、術後10年〜15年のインプラント生存率は上顎で約90パーセント、下顎で約94パーセントという報告があります。

抜歯即時埋入(歯を抜いたと同時にインプラント体を埋入する治療方法)や骨移植を伴ったケースでは生存率が若干下がりますが87〜92パーセントであることが分かっています。

数字で見てもらうとインプラントの術後生存率はかなり高いことが分かりますが、インプラントの寿命にはお口の中の環境やお身体の状態、生活習慣などさまざまなことが影響を及ぼします。

インプラントの寿命と大きく関わりがあるのが歯周病で、インプラントは虫歯にはなりませんが歯周病にはなりますし、術後特にインプラント周囲炎と言われる歯周病に気をつけなければなりません。

歯周病で歯を失われた場合にはインプラントの治療の術前に歯周病治療をきちんと受けられる必要がありますし、術後も歯周病が進行してしまうとインプラントがぐらつき抜けてしまう原因になりますのでメインテナンスが必ず必要です。

ご自宅でのセルフケアをきちんと行うこと、個人差はありますが約3ヶ月に一度の歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを受けること、半年から1年に一度はレントゲンを撮影しお口の中の定期的な検診が必要です。

生活習慣では喫煙がインプラントに大きく関わりがあり、喫煙の影響で血流が悪いためインプラントの成功率が下がってしまう可能性があるということ、術後も喫煙を続けていると歯周病にかかりやすく進行しやすいため坂井歯科医院では長期的な禁煙をおすすめしております。

歯ぎしり、くいしばりは過度な力の負担が歯にかかることで歯を傷めてしまう原因になり、特にインプラントはインプラント体と骨が直接結合しているために天然歯よりも過度な力の影響を受けやすいことが分かっています。

歯ぎしり、くいしばりのある患者さんはインプラントやご自身の歯を守るためにも対策が必要になり、坂井歯科医院ではいくつかの治療方法がありますが、その中でもマウスピースを使用されることをおすすめしております。

インプラントは治療して終わりではなくその後の継続的なケアもとても大切ですが、インプラントだけでなくご自身の歯を守るためにも定期的なメインテナンスが必要です。

定期的なメインテナンスを受けることでインプラントを含めそのほかの治療も長く使っていただけるように最善を尽くしておりますので、安心して受診していただければと思います。

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