こんにちは、香里園にある坂井歯科医院の今道です。
12月に入り今年もあと少しで終わりを告げようとしていますが、みなさま今年にやり残したことはないでしょうか?
私はこれをやりたい!と思ったら即行動したいタイプでして、今までも様々なことに取り組んできましたが、この歯科医院の仕事を除けば他のやりたいことに目移りしてしまい長続きしなかったことがたくさんあります。
その中のひとつがフルートで中学校、高校と吹奏楽部に所属し、音楽と毎日向き合っていましたが、高校3年生のときにアルバイトがしたい!と思い立つと吹奏楽部を辞め、アルバイトに明け暮れる毎日に変わってしまいました。
フルートが嫌いになったわけでは決してなく、社会人になってからもまたフルートを吹きたいなと思いつつ、日々の忙しさで私のフルートは押入れに眠ったままでしたが、ここ最近時間にゆとりができたのをきっかけにもう一度フルートを始め、今では吹奏楽団に所属しています。
週2回の練習と地域の行事の参加や定期演奏会などの人前で演奏することは、部活を頑張っていた青春時代を思い出すような感覚になり、もっと上手く吹けるようになりたいと音楽との毎日をたのしんでいます。
ひとつのことを納得いくまでやり遂げるということは大切だと頭では分かっていて何事にも中途半端になっていた昔の自分に後悔していましたが、またフルートを始めることができて嬉しく思いますし、今度こそ中途半端にならずに長く続けていきたいです。
患者さんの中にも治療途中にも関わらず来院されなくなってしまう方がいらっしゃいますが、痛みがなくなったからもう大丈夫!仕事が忙しくて通うのが難しい!歯は放っておいても死ぬわけじゃない!とお思いの方も多いのではないでしょうか。
実はそのお考え、とても危険!です。
歯科治療を途中で放置してしまうことにひとつも良いことはなく、患者さんの中には治療を再開すればまた元通りになると思われる方もおられるかもしれませんが、歯は一度悪くなってしまうと元通りになることはなく、放置することでリスクはどんどん高くなってしまうのです。
治療を途中で中断してしまうことでどのようなことが起こりうるのか、どのような危険が待っているのかを今回は詳しくお話していきたいと思います。
歯に痛みを感じ歯科医院に行くと虫歯が神経まで侵されていて神経を取る治療を経験された方も多いと思いますが、神経を取る治療を行うと痛みがなくなることがほとんどで、痛みがなくなったことで治療を中断される方がいらっしゃいます。
神経の治療は歯の根の部分の消毒を繰り返し、バイ菌を取り除く必要がありますが、歯の根は非常に小さく狭く治療がとても難しく、治療回数がかかることも少なくありません。
神経を取った歯の中の抵抗力は弱く、バイ菌が根の中に侵入してしまい虫歯で歯がさらに侵されてしまい、再来院された時には歯を保存することが難しく歯を抜かなければならないことも多くあります。
その他にも虫歯を取り除き、一旦歯の神経を鎮静する薬を入れて痛みが出ないか様子をみてから後日治療をすることもあり、一時的に穴も塞がり症状が改善したように感じますが、この状態で放置してしまうと一時的な封の隙間からバイ菌が侵入し、虫歯が中で広がってしまい更に悪化してしまうことがあります。
継続して治療をしていれば神経を残すことができた治療でも、虫歯が更に進行してしまうと神経を取らなければならなくなることもあり、神経を取った歯の寿命は健康な歯に比べると短く、脆くなってしまいます。
治療の途中で仮歯が入った場合も同様で、仮歯が入ることで一時的に見た目が改善されますが仮歯はプラスチックの樹脂でできているため長期的に使用することはできませんし、仮歯の状態では隙間が生じてしまうために隙間からバイ菌が入り込んでしまい、歯の状態は悪化をしてしまいます。
詰め物、被せ物などの型取りをした後、次回までの治療までに期間が空いてしまうと、歯がないところのスペースを埋めようと歯は動いてしまい、出来上がった
詰め物や被せ物がぴったり入らなくなる原因になってしまい、調整に時間がかかったり、最悪作り直しになったりすることもあります。
虫歯や歯周病で歯を抜歯した場合、1本くらい歯がなくなったとしても噛むことに支障がないことが多くそのまま放置してしまう方もいらっしゃいますが、歯は全て揃っていることで噛み合わせや歯並びを正しく保つことができます。
1本でも歯を失ってしまうと、歯がなくなったスペースに隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合う歯が伸びてきたりして、歯並び、噛み合わせが乱れてしまい、この乱れが更に歯を失うリスクに繋がってしまうのです。
歯科治療は回数・時間がかかりますし、痛い、怖い思いをしてまで歯科医院に通いたくない!と思われる患者さんもたくさんおられるかと思いますが、歯科治療は中断してしまうと回数、時間、費用も中断する前よりも増えてしまい、ゼロからの再スタートではなくマイナスからの再スタートになってしまいます。
歯科治療は中断することなく治療終了まで通っていただき、みなさまのお口の中の健康を長く保つことができるように、私どもも治療の大切さをきちんとお伝えしていきたいと思います。
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